「まだこれから書こうってところだからほんとに書けるか分からないわ。もし書けたとしても完結できるかもわからないし、それに知っている人に読んでもらうのって恥ずかしいじゃない」

「良いじゃない読ませてよ」

「じゃあ書けたらね、でも期待しないでよ」

「約束だよ! 首をキリンの様に長くして待ってるわ」

由佳は朗らかな笑みを浮かべながら言うとさらに続ける。

「それでパソコンが欲しいって話になったのね」

「そうなの。でもさすがにパソコンてなると高いでしょ?」

「そうね、一万や二万で買える代物じゃないものね」

「ママは買ってくれるとは言ったけどあたしが我慢するからいいって断ったのよ」

「確かにパソコンなんて安い買い物じゃないものね。だけど最近は安いものも結構あるわよ、確かに性能は落ちるけどね。それでも数万円はするわ」

「そうなのよ、でもただでさえ治療費で大変なのにあたしのわがままでそんなもの買ってもらうわけにはいかないわ」