「それだけは勘弁してください!」

「ではどうするおつもりですか!」

「取り敢えず半年間私の給料を三十パーセント、そして工場長の給料を二十パーセント削減します」

「分かりました。では暴行を働いた彼らの処分はどうするんです? 給料削減だけでは済まないですよ、逮捕されてもおかしくない事をしたんですから」

「確かにそうですがではどうしろというんです、彼らを解雇しろというんですか?」

「彼らはその位されてもおかしくない事をしたと思いますが」

「ですが一度にそんなに解雇してしまったら人手が足りなくなってしまいます」

「だから何です。そもそも日本人社員は外国人にばかり働かせてほとんど働いていないそうですから人手も何もないでしょ! こちらは被害届を出すことだってできるんですよ、そうなったらこの会社の名前だって表沙汰になるでしょうね、もちろんあなた方が外国人社員たちに対してどのように接していたかもね、そうなっても良いんですか? それに裁判なんて事になったら慰謝料を請求する事になります。あなたもこれ以上払いたくないでしょう」

「分かりました、仕方ありませんね。暴行に加わった人物を調べ上げその者たちを解雇します! あと情報を漏らした人物も調べないといけないですね」

この時佐々木は情報を漏らした人物に関して自分ではないとすると一人の名前しか浮かんでいなかった。