「ほんとですかそれ!」

「嘘を言ってどうするんです、証拠だってありますよ」

その言葉とともに伊藤は証拠の写真をテーブルの上に並べた。

「間違いないようですね、でもいったいどうしてこんな事」

「外国人差別を解消するように私が動いたことを知った日本人社員が中心的に動いたマイクさんとエリックさんに対して彼らのせいで給料が減らされたと言って暴行を加えたそうです! それどころか日本人社員たちは日本で働かせてやっているんだから少ない給料で働いていればいいと言って彼らの給料を奪い去ったそうです。分かりますか? これはもう犯罪ですよ! 暴行罪に加えて強盗罪も適用されてもおかしくありません」

「確かにそうかもしれませんね、うちの社員が申し訳ありませんでした」

「そもそもどうして今回の情報が日本人社員たちに漏れてしまったんですか?」

「私もそれは分かりません。今後この事も含め調査したいと思います」

「もしこのような事があれば法的措置を取らせていただくお約束でしたよね、いったいどうするおつもりですか!」