すべてのパスポートを返し終わった佐々木は再びみんなに対して語り掛ける。

「全員渡ったな? 君たちへの差別がないように明日の朝礼で他の社員たちにもしっかりと言っておく、これで勘弁してくれ!」

これに返事をしたのはリーダー的働きをしたマイクであった。

「分かりました、この件はこれで終わりにしましょう。ただしこのあとまた同じような事があればもう一度弁護士の先生に相談します。その時にはどうなるか分かりませんよ!」

「分かっているよ、その場合は伊藤弁護士からも法的手段に訴えると言われているんでね」

その後仕事が終わり寮へと戻ったマイクたちはすぐにマイクたちの部屋へと集まり抑えていた喜びを爆発させた。

「やったぞマイク、僕たち勝ったんだよな?」

エリックの声に同様に喜びの声で返すマイク。

「ああそうだ! 勝ったんだよ僕たちは、それも予想以上の結果だ。これで仕送りの額ももっと増やせるぞ! この狭い部屋は変わらないみたいだけどこのくらい我慢しよう、他に部屋もないんだから仕方ない」