「あの遥翔さん、今朝からなんか違和感覚えるんですけど」
「どうしたぁ、急にこんな所に呼ばれて緊張してるか?」
「それも十分違和感なんですけど、遥翔さんのあたしの呼び方が初めて会った時は呼捨てだったのに今日は杏奈ちゃんなんて言うから」
「あぁその事か、だってあの時は恋人同士って設定だったろ? 恋人同士になるほど親しい間柄で杏奈ちゃんなんて言ったら変じゃないかなと思って。でも現実にはそれ程親しい訳じゃないからね」
「そうだったんですか、別にいいのに呼捨てでも」
「そういう訳にいかないよ、まだそれほど親しい訳じゃないんだからその辺はきちんとしておかないと」
その後最上階である七階に着いた遥翔は、エレベーターを降りると再び歩き出した。
杏奈は訳も分からずドキドキしながらその後ろを付いて行くと、ある部屋の前にたどり着いた遥翔はおもむろにドアをノックした。
「どうぞ!」
やさしそうな声の返事が聞こえ、ドキドキしながら遥翔の後に続き中に入るとそこでは女性でありながら父である先代の後を引き継いで三年ほど前に社長になったばかりの岩崎が出迎えていた。
「どうしたぁ、急にこんな所に呼ばれて緊張してるか?」
「それも十分違和感なんですけど、遥翔さんのあたしの呼び方が初めて会った時は呼捨てだったのに今日は杏奈ちゃんなんて言うから」
「あぁその事か、だってあの時は恋人同士って設定だったろ? 恋人同士になるほど親しい間柄で杏奈ちゃんなんて言ったら変じゃないかなと思って。でも現実にはそれ程親しい訳じゃないからね」
「そうだったんですか、別にいいのに呼捨てでも」
「そういう訳にいかないよ、まだそれほど親しい訳じゃないんだからその辺はきちんとしておかないと」
その後最上階である七階に着いた遥翔は、エレベーターを降りると再び歩き出した。
杏奈は訳も分からずドキドキしながらその後ろを付いて行くと、ある部屋の前にたどり着いた遥翔はおもむろにドアをノックした。
「どうぞ!」
やさしそうな声の返事が聞こえ、ドキドキしながら遥翔の後に続き中に入るとそこでは女性でありながら父である先代の後を引き継いで三年ほど前に社長になったばかりの岩崎が出迎えていた。