その翌日、直樹達は遥翔の病室を見舞った。

「こんにちは、どうですか具合は」

この時の遥翔は突然の思いもかけない人物の訪問に驚いてしまった。

「これはお義父さん、お義母さん、申し訳ありませんこんな所にまで来ていただいて」

「いや気にしなくていんだよ。そんな事より体の具合はどうですか？　大変な病気になってしまったようだけど」

「どうにか今まで生きています。それより申し訳ありません今回お嬢さんとこんな事になってしまって。僕がお嬢さんを幸せにできる事などありえないのに」

「いや良いんだ、君はそんな事を言っているが娘は充分幸せだと思うぞ、それに私は君が羨ましいとさえ思っているんだよ」

「どうしてですか？」

「そりゃそうだろ、これ程までに私の娘に愛してもらえるなんて。たとえ私の娘でなくても一人の女性にこれほどまでに愛して貰えるなんてすごくうれしい事じゃないのか？」

「そうですね、本当にありがたい事です。お嬢さんに感謝しなくてはなりません」