「何言っているのよ、あなた初めて映画の主役をもらえたって喜んでいたじゃない」
「そうだけど、でも撮影が始まると忙しくなるでしょ、遥翔さんのお見舞いに行けなくなっちゃう」
「それは確かにそうだけど、でもあなたそれでいいの? またとない大きなチャンスを自ら放棄する事になるのよ」
「それでも構わない、今のあたしにとっては遥翔さんのお見舞いに行くことの方が大事なの。幸いな事にまだ撮影には入ってないわ、それどころか顔合わせもまだじゃない。だったら今のうちなら辞退も可能でしょ?」
そこまで遥翔の事が好きなのかと思った畑中であったが、当然畑中も簡単には引き下がれなかった。
「ほんとにそれでいいの? 考えてみて、もし杏奈が自分の為にチャンスを棒に振ったと遥翔が知ったらどう思うかな?」
「そんなの分かってる。でも今はそんな事よりも少しでも遥翔さんのお見舞いに行けるようにしたいの」
「ほんとにそれで後悔しない?」
「後悔なんかしない、それよりも遥翔さんのお見舞いに行けなくなる事の方が後悔する」
「そう、そこまで想っているのなら仕方ないわね。分かったわ、辞退の方向で話を進めておくわ」
「そうだけど、でも撮影が始まると忙しくなるでしょ、遥翔さんのお見舞いに行けなくなっちゃう」
「それは確かにそうだけど、でもあなたそれでいいの? またとない大きなチャンスを自ら放棄する事になるのよ」
「それでも構わない、今のあたしにとっては遥翔さんのお見舞いに行くことの方が大事なの。幸いな事にまだ撮影には入ってないわ、それどころか顔合わせもまだじゃない。だったら今のうちなら辞退も可能でしょ?」
そこまで遥翔の事が好きなのかと思った畑中であったが、当然畑中も簡単には引き下がれなかった。
「ほんとにそれでいいの? 考えてみて、もし杏奈が自分の為にチャンスを棒に振ったと遥翔が知ったらどう思うかな?」
「そんなの分かってる。でも今はそんな事よりも少しでも遥翔さんのお見舞いに行けるようにしたいの」
「ほんとにそれで後悔しない?」
「後悔なんかしない、それよりも遥翔さんのお見舞いに行けなくなる事の方が後悔する」
「そう、そこまで想っているのなら仕方ないわね。分かったわ、辞退の方向で話を進めておくわ」