そんなある日、遥翔が入院して初めて杏奈が病院を訪れた。
「遥翔さんお見舞いに来たよ。ごめんなさいすぐにこられなくて、仕事が忙しくてどうしてもこられなかったの」
務めて明るく声をかけるとドアを開け中に入る杏奈。
「杏奈ちゃんか、来てくれてありがとう。それよりそんな事良いんだよ気にしなくて、杏奈ちゃんも仕事があるんだから仕方ないよ」
この時の遥翔の頭髪は全て抜け落ちており、そんな遥翔を目にした杏奈はあまりの変わりように衝撃を受けてしまった。
「どうしたのその頭」
「あぁこれか? 薬の副作用で抜けちまった。杏奈ちゃん僕の病気は骨肉種って言って骨のガンだそうだ。抗がん剤の治療が終わったら今度は手術だって」
あまりに衝撃的な事実に杏奈の瞳からは自然と涙が零れ落ちていた。
「そんな事って、治るんですよね」
うつむき不安な表情で尋ねた杏奈の言葉は希望を込めたものであった。
「分からない、発見が遅れたからね。この病気は進行が速いらしい、今は大丈夫みたいだけど万が一肺とかに転移していたら……」
悲しみのあまり俯いてしまう遥翔。
「遥翔さんお見舞いに来たよ。ごめんなさいすぐにこられなくて、仕事が忙しくてどうしてもこられなかったの」
務めて明るく声をかけるとドアを開け中に入る杏奈。
「杏奈ちゃんか、来てくれてありがとう。それよりそんな事良いんだよ気にしなくて、杏奈ちゃんも仕事があるんだから仕方ないよ」
この時の遥翔の頭髪は全て抜け落ちており、そんな遥翔を目にした杏奈はあまりの変わりように衝撃を受けてしまった。
「どうしたのその頭」
「あぁこれか? 薬の副作用で抜けちまった。杏奈ちゃん僕の病気は骨肉種って言って骨のガンだそうだ。抗がん剤の治療が終わったら今度は手術だって」
あまりに衝撃的な事実に杏奈の瞳からは自然と涙が零れ落ちていた。
「そんな事って、治るんですよね」
うつむき不安な表情で尋ねた杏奈の言葉は希望を込めたものであった。
「分からない、発見が遅れたからね。この病気は進行が速いらしい、今は大丈夫みたいだけど万が一肺とかに転移していたら……」
悲しみのあまり俯いてしまう遥翔。