「だからあなた方も分からない人だな、被害届も何も自分が悪いんだから仕方ありません、一体僕に何の被害があると言うんですか?」

「分かりました。あなたがそう言うのなら仕方ないですね」

隼人が絵梨をかばう発言をする為二人の警察官は帰るしかなかったが、警察官たちが病室を後にした後隼人の言動に対し優は何故かと問いただす。

「どうして隼人、何故絵梨をかばう真似をするの? あの娘があんな事をしなければ隼人だってこんな目に合わなくて済んだのよ」

「良いんだ、それより退院したら結婚式あげような? それとも今度は二回目だからこの前みたいにあまり盛大じゃなくて良いかな? 盛大といっても予定通り行われていればだけどな、それにこの前みたいに多くの人を呼んでおきながらまた中止になってもな」

この時の隼人の言葉に優は若干の違和感を覚えた。

「待って隼人! どうしてこの前の中止になった結婚式が盛大なものになるはずだったなんて分かったの?」

「だってそうだろ? 最近は式も挙げないことが多いけど挙げる事にした以上はどうせなら盛大なものにしようって二人で決めて、それで沢山招待客を呼んだじゃないか?」