優が肩を落とし病院から去って行った後絵梨は隼人のもとへ戻って行ったが、隼人は優の姿がないため不思議そうな表情で絵梨に尋ねる。

「お帰りなさい、一体何の話だったの?」

「隼人は気にしないで、別にたいした話じゃないのよ」

「そうなんだ、でもお姉さんは?」

「優は急用が出来たからって帰ったわ」

「なんだ、お姉さんとももっと色々話できると思ったのになんか残念」

不意に言い放った隼人の言葉に記憶がよみがえってしまうのではと危機感のようなものを抱いた絵梨は、つい強い口調で言い放ってしまう、その言葉には怒りが滲んでいた。

「どうして残念なのよ、隼人にはあたしがいればいいじゃない」

「どうしたんだよ突然、なんか悪い事言ったか?」

「ごめんなさいそうじゃないの」

「だったらなんなんだよ」

「ちょっと思い出しちゃって」

「思い出したって何を?」

「優の事よ」

「優さんて、さっき来た絵梨のお姉さんの?」

「そうよ」

「そのお姉さんが何なんだよ」

この時絵梨はまさかの言葉を口にした。