更に四日後の土曜日、優がベッド脇で隼人を見守っているとそこへ再び絵梨が見舞いにやって来た。

「優見舞いに来たよ、どう隼人さんの様子は」

絵梨が尋ねるが残念な事に未だに隼人の意識は戻らないままだった。

「絵梨また来てくれたのね、ありがとう」

「良いのよ別に、それより隼人さんの両親は今日も来てないのね」

「またそんな言い方しないで、今は来てないけどお義母さんは毎日仕事が終わると駆け付けてくれるのよ、この前にも言わなかったっけ?」

「そう言えばそんな事言っていたわね、ごめんなさいもう言わないわ」

「別に謝る事ないけど、それより何か飲む? 買ってくるわよ」

「ありがとう、じゃあコーヒーでも貰おうかな?」

「やっぱりそう言うと思ったわ、絵梨はコーヒー好きだものね、確かブラックで良いのよね、ちょっと待っていて売店に行って買ってくるから」

「待って、わざわざ売店までいかなくてもこのフロアにも自販機あったじゃない」

「談話室の事? 確かに談話室にも自販機はあるけどそこにはブラックのコーヒー無いのよ、だから一階の売店までいかないとだめなの」