「ごめんね絵梨、いつもだったらうちに泊まってもらうんだけどお客さん用の布団二組しかないのよ」

「良いわよ気にしないで、でもほんと優って昔からしっかりしているよね、あたしお客さん用の布団なんて用意してないわよ」

「でもさすがに三組まではなかったわ」

優しい笑みを浮かべながら言う優に対し続ける絵梨。

「二組あるだけでも充分よ、布団なんて安いものでもないんだし、あたしの家なんて自分のベッドだけでお客さん用の布団なんて一組もないわよ、だいたいあたしたちくらいの一人暮らししている人でお客さん用の布団まで用意している人って優くらいじゃないの?」

「そうなの? それじゃあ誰か泊りに来た時どうすんのよ」

「そんなの滅多にないわよ、あるとしても彼氏くらいよ。それにあたしの部屋は布団をしまっておける所がないしね」

この時の絵梨の気になる言葉に芳雄が慌てるように尋ねてきた。

「なんだ、絵梨にもそう言う人がいるのか」

「何言ってんのよパパ、あたしいくつだと思ってんの? そう言う人位いるわよ」

「母さん知っていたのか?」