わたくしの名前はアマンダ。
ギリシア神話のオリュンポス12神の一人、
アルテミス様の従者を務めている半神半人
です。
今日はオリンポスの12神+ハデス様の会議、シュドノスの日です。わたくしは、アルテミス様に連れられ、場所となるオリンポス山へと向かいました。
「では、皆の意見を聞こう。」
そのゼウス様の言葉に会議は始まります。
あ、即座にハデス様が手を上げられました。
「最近、人間共は自分の命を無駄にしすぎている。どうにかならないものかと思っているが、一体どうしたものか。お陰で冥界も忙しいのだ。」
、、、不敬ですよ。不敬ですが、それはハデス様の働き方改革に近いのではないでしょうか?心の中で思いました。
結局、神々が別世界を作り、そこに死者を迎え入れることになりました。
「別世界(と書いてもう一つのあの世)を作るなら、正常に動くか一応実験しなければならないのではないのでしょうか?」アテナ様です。
「それもそうだな」
「なら、実験体(と書いて可愛いモルモット)が必要ですね。」
「なら、誰かを殺さなければならないな。」
「つまりはそうなりますね。」
「誰にしなければならないのか?」
「面倒くさいのでくじで決めよう。おい、少し来い。」
えっ?わたくしですか?
「そうだ、お前だ。早く来い。」
ゼウス様に急かされるだなんて、、、
心臓が縮みそうです。
内心、あわあわとしながら、くじを引きました。このくじを引かれ、そこに名前が書かれてあった人はかわいそうだと思います。なぜなら、別に何か関係ないのに勝手とも言える方法で命を奪われ、実験に使われてしまうのです。
くじに書かれた名前を、わたしはまだ知りません。くじはそのままゼウス様に渡すのです。
ゼウス様が名前を読み上げられました。
「実験体は、茅原美桜。日本の女子高生とする。」
、、、かわいそうに。
「これより、本会議を始める。従者等は退出するように。」



だが、この中の誰もが ーゼウスでさえも。誰も実験に失敗し、実験体が違う惑星・違う世界に行ってしまうなど考えなかった。