「でも、そんなことして大丈夫なのかな」


舞は自分の胸に渦巻いている不安をそのまま口にした。


青っちが動いたことであの3人もイジメをエスカレートさせるかもしれない。


誰にもバレないように、もっと陰湿で、胸の奥をえぐってしまうようなイジメだ。


想像するだけで舞は身震いをする。


「心配することない。舞は今まで通りで大丈夫だから」


青っちの手が舞の手を包み込む。


大きな青っちの手は舞の小さな手をすっぽりと包み込んでしまい、安心感が広がっていく。


「舞はいつでも俺のヒーローだ。それは今でも変わらない」


「青っち……」


こんな姿になってしまった私を見ても、私をヒーローだと言ってくれる。


その優しさに涙が滲んだのだった。