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どうして突然あの3人が謝ってきたのか。


その真相は青っちにあるとしか思えなかった。


急いで学校へ向かうとすでに青っちが登校してきていて舞を見つけるとまるで子犬のように近づいてきた。


「舞~! よかった、今日学校に来ないかと思ってた」


本当に嬉しそうな笑顔の青っちを見ていると、さっきまでの乱れた気持ちが落ち着いてくるのを感じる。


「青っち、どうして? なにかした?」


焦って要領の得ない質問をしてしまって青っちは穏やかに頷いて見せた。


「うん。昨日の舞を見たらさすがにほっとけなかった」


「でも、あの3人の名前は、私何も言ってないのに」


「あぁ。それはほら」


青っちはそう言うと教室後方へと指を指した。


その席は英介の席だ。


英介が舞と視線が合う寸前に顔をそらした。


わざとらしく教科書を取り出して熱心に読み始めてしまった。


「英介が、どうして?」


「本人に聞いてみればいいよ」


青っちはそう言ってウインクして見せたのだった。