少し先の停留所で停車する。


「まずい!」


青っちはそう言ったかと思うと舞の手を掴んで走り出した。


つられて舞も走りだす。


2人はそのままバスに乗っていた。


一番後の席に2人して座り、舞は呆然として流れていく景色を見つめた。


「ほら、これでもう逃げられない」


青っちはしてやったりという顔で、笑ってみせたのだった。