そして次に青っちに教えてもらうところを自主的に予習しておくのだ。


そうすることで随分と苦手科目が減ってきていた。


「青っちは、体は大丈夫?」


「最近はしんどくなることが少ない気がする。舞が毎日きてくれるからかな」


そう言って手を握られて、舞の頬が赤く染まった。


でも青っちが言う通りここ数日間は青っちが苦しんでいる場面を見たことがなかった。


偶然調子がいいタイミングでここへ来ているのだと思っていたけれど、本当に調子がいいみたいだ。


治す薬はないと言われているけれど、薬品開発は毎日進んでいる。


明日にでも不意に新薬ができる可能性だってあるんじゃないか?


元気な青っちを見ていると、そんな期待が胸に膨らんできてしまう。


もちろん、そんなに簡単に新薬ができるわけじゃないとわかっているけれど、舞は諦めていなかった。


「明日からテストだな」


「うん。テスト期間中もここに来て勉強するから」


「わかった。テスト結果、期待してるからな」


舞は大きく頷いたのだった。