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次の日の授業はほとんど身に入らなかった。


放課後には青っちに会いに行くことができる。


青っちの両親も病院にいるだろうから、しっかりと挨拶をしなきゃいけない。


朝から緊張と嬉しさで勉強なんてできるわけがなかった。


そして待ちに待った放課後がやってきた。


舞は恵美たちに挨拶をしてすぐに教室から飛び出した。


もうすぐ青っちに会えると思うと靴を履き替えることだってもどかしい。


病院までは大通りに走っているバスに乗って行く予定にしている。


バスに揺られていると青っちとの思い出が蘇ってきて、自然と口元が緩んでしまう。


青っちのお父さんは遊園地のチケットを沢山もらったと言っていた。


青っちの退院祝いに、もう1度2人でバスに揺られて行ってみてもいいかもしれない。


そんなことを考えていたのだった。