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青っちは到着した救急車で総合病院へと搬送された。


学校にいなさいと言う先生を押し切って、舞は病院までついてきていた。


青っちは今救急外来の処置室にいて、舞は外のベンチで待つしかない時間だった。


ジリジリと時間ばかりが過ぎていく中、舞の頭の中には透けていた青っちの体が何度も蘇ってきた。


それと同時にデート前に聞いたニュース番組を思い出す。


『では、次のニュースです。アメリカで非常に珍しい病気が発見されました。体の色が徐々に抜け落ちていき、透明になるという奇病で、それは透明病と呼ばれているようです。体の色が薄くなればなるほど患者の体力が落ちていき、最後には寝たきりになってしまうそうで――』


「透明病」


ポツリと呟く。


舞はあの時テレビ画面を見ていなかったから、それがどんな病気なのかアナウンサーの説明でしか聞いていない。


でも画面を見ていれば実際の患者の様子を映していたかもしれない。


見ておくべきだったのかも……。


舞はベンチに座った状態で両手を握りしめた。


まるで神様にお願いするときのようなポーズだ。