だけどきっと青っちも同じ。


心臓がドキドキしているに違いない。


青っちの唇が触れて、少しその場に留まって離れていく。


そっと目を開けると真っ赤に照れた青っちと視線がぶつかった。


その顔見て思わず吹き出してしまう。


「なんで笑うんだよ?」


「だって、青っちの顔真っ赤」


「舞だって真っ赤」


青っちの手が舞のほてった頬を撫でる。


その優しい手付きにうっとりとしてもう1度目をとじかけたとき、また違和感があった。


ハッと息を飲んで目を開け、頬に触れている青っちの手をにぎる。


その手は少し色が薄くなり、観覧車のベンチが見えている。


「青っち!?」


驚いて声をかけた瞬間、青っちの体が狭いベンチに横倒しに倒れていた。


呼吸が荒く、額から大粒の汗が流れている。