青っちと付き合い初めて一週間が経過しようとしていた。


明日は学校が休みで、初めて丸1日使ったデート日である。


付き合う前に遊園地には行っているけれど、あれはまた別物だ。


舞は鏡の前で何度も着替えをして、ああでもない、こうでもないと、翌日のコーディネートに苦戦をしていた。


元々服はそんなに沢山持っていないし、女の子らしい可愛い服は更に少ない。


青っちは明日のデートのためになにか考えてくれているみたいだけれど、どこに行くのかも教えてもらえていなかった。


青っちなりのサプライズなんだろうけれど、行く場所がわからないから洋服選びも難航していた。


「そんなに服を放り出してどうしたの?」


自分の部屋にこもりきりになっているので、様子を見に来た母親が目を丸くして言った。


布団の上にも床の上にも洋服が散乱している。


「お母さん、どうしよう……」


舞は眉を下げて母親に泣きついたのだった。