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翌日もボーっとしてしまって気がついたC組の教室の前に立っていた。


こんなにぼんやりしていてはいけないと思ってみても、どうしても夢見心地になってしまう。


「おはよう舞」


後から声をかけられて振り向くと青っちが立っていて、舞の心臓はドクンッと大きく跳ねた。


一瞬にして昨日のキスを思い出してしまう。


「お、おはよう」


挨拶すらもぎこちなくなってしまい、意識した青っちが顔を赤く染めた。


つられるようにして赤くなり、うつむく舞。


「ちょっと、そんなところに立ってたら教室に入れないじゃん」


恵美の文句を言う声が聞こえてきて2人は慌ててドアの前から身を離した。


「お、おはよう恵美」


「はいはい。朝からイチャイチャしないでね、暑苦しいから」


恵美はパタパタと手で仰ぎながら2人の間を割るようにして教室へ入ってきた。


その後に淳子と愛も続き、2人はニマニマとした笑みを舞たちへ向けている。


「で? 告白はどっちから?」


一旦通り過ぎた恵美がわざと途中で立ち止まり、そう質問をしてきた。


「こ、告白って、な、なにが!?」


青っちの声が裏返る。


「2人共バレバレだよ~? 朝っぱらから顔真っ赤にしてドアの前で突っ立ってるんだから!」


淳子に言われて舞と青っちは互いに顔を見合わせた。