「ルカ、15の誕生日おめでとう!!」
クラッカーがパン、と音を立てて放たれた。
「みんな、ありがとう!」
そう、今日は私の誕生日なのだ。
待ちに待った、15歳の誕生日。
「ねぇ、ルカは15になったら海を出ていくって言ってたけど、本当に行っちゃうの?」
友人の一人が不安そうに聞いてくる。
それもそうだ、一度海を出たら二度とここには戻ってこれないのだから。
でも、私は。
「うん。私は海を出るよ。地上の世界で、一流の歌手になりたいの!」
「...そっか。じゃあ、私達は海の中で応援してるね!」
「みんな…ありがとう」
嬉しさで溢れてきた涙を隠れてぬぐう。
「あ、ルカ。人間界ではここと違ってたくさんの「お金」っていうのを用意しないと死んじゃうんだって。だから、行くなら魔界のほうがいいんじゃないかな...?」
お金。そんなものは見たことも聞いたこともない。
「アラ、お金ってどういうものなの?」
アラは首を傾げながらこう言った。
「んーとね...家を買うのにもお金、食べ物を確保するのにもお金、学校に通うのにもお金......って感じで、生きるのに絶対必要なものなんだって」
「えぇ、なにそれ...」
海の中では魚をとればそれを食料にして生きていける。
家だって、手頃な岩を見つけてそこに住んだりする。
人間界ではそれが出来ないって事?
「ひぃ、絶対にやだ。魔界に行く」
「うん。あと、人間界では人魚の肉を食べれば不老不死になれるとか、人魚の涙は宝石だ、とか、その2つの噂を聞いて人魚の研究をしたがってる研究者もいるとか...。まぁ、なにかと命を狙われちゃうんだってよ」
「なにそれこわっ!!!」
うーん、人間界に行くのは、避けたほうがいいな。
「まぁ、ルカならなんとかいけるよ!!頑張ってね!」
「ありがとう。...そろそろ門が閉まっちゃう時間だから、もう行くね!!!!みんな、今までありがとう...‼」
みんなが手を振って、人によっては涙ぐみながら見送ってくれる。
私の第二の人生が、ついに始まるんだ..!
ワクワクしながら私は魔界へ繋がる門へと泳いだ。
クラッカーがパン、と音を立てて放たれた。
「みんな、ありがとう!」
そう、今日は私の誕生日なのだ。
待ちに待った、15歳の誕生日。
「ねぇ、ルカは15になったら海を出ていくって言ってたけど、本当に行っちゃうの?」
友人の一人が不安そうに聞いてくる。
それもそうだ、一度海を出たら二度とここには戻ってこれないのだから。
でも、私は。
「うん。私は海を出るよ。地上の世界で、一流の歌手になりたいの!」
「...そっか。じゃあ、私達は海の中で応援してるね!」
「みんな…ありがとう」
嬉しさで溢れてきた涙を隠れてぬぐう。
「あ、ルカ。人間界ではここと違ってたくさんの「お金」っていうのを用意しないと死んじゃうんだって。だから、行くなら魔界のほうがいいんじゃないかな...?」
お金。そんなものは見たことも聞いたこともない。
「アラ、お金ってどういうものなの?」
アラは首を傾げながらこう言った。
「んーとね...家を買うのにもお金、食べ物を確保するのにもお金、学校に通うのにもお金......って感じで、生きるのに絶対必要なものなんだって」
「えぇ、なにそれ...」
海の中では魚をとればそれを食料にして生きていける。
家だって、手頃な岩を見つけてそこに住んだりする。
人間界ではそれが出来ないって事?
「ひぃ、絶対にやだ。魔界に行く」
「うん。あと、人間界では人魚の肉を食べれば不老不死になれるとか、人魚の涙は宝石だ、とか、その2つの噂を聞いて人魚の研究をしたがってる研究者もいるとか...。まぁ、なにかと命を狙われちゃうんだってよ」
「なにそれこわっ!!!」
うーん、人間界に行くのは、避けたほうがいいな。
「まぁ、ルカならなんとかいけるよ!!頑張ってね!」
「ありがとう。...そろそろ門が閉まっちゃう時間だから、もう行くね!!!!みんな、今までありがとう...‼」
みんなが手を振って、人によっては涙ぐみながら見送ってくれる。
私の第二の人生が、ついに始まるんだ..!
ワクワクしながら私は魔界へ繋がる門へと泳いだ。