「あっ、悠花さん! いた!」
「……どうしたんですか? あれ、沙知ちゃん?」
「沙知が、熱を、出してしまって……っ」
彼女は人間界でいう雪女で、雪乃さやさん。さやさんが抱いているのは娘の沙知ちゃんだ。
「……本当だ、熱い」
「私、今から、仕事で……どうしたら」
「ちょっと待ってて」
私は立ち上がると、神社から出て自販機に向かった。自販機で無難な味を選んで購入すると元の場所に戻った。
「これ、食べれるかな」
さよさんは、私から受け取り彼女の口へ持っていく。すると、体の熱は下がっていった。
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