「うわぁ〜今日もたくさんいる」
「あっ、はるちゃん!! 待ってたんだよ〜」
「ごめんね」
「悠花、遅い」


 私は謝りながら彼らに持ってきた風呂敷を広げた。


「今日おはぎ!? オレ、はるの作るやつが一番すきだ」
「はる〜梅干しは?」
「あるよ、ほら」
「わぁ! ありがと!」


 タッパーを開けて数秒でおはぎは無くなってしまった。本当に好きだなぁ。


「はる姉ちゃん、半分食べる?」
「大丈夫よ。あなたが食べて」


 五歳くらいの男の子は、飛び跳ねながら喜んでいて微笑ましい。可愛い。
 ここにいるのは小さい子で五歳、大きくて二十代後半くらいまでが……今日は、五人。いや、五匹? 人でも動物でもない彼らは、あやかしで普通は視えない。視えてはいけない存在なんだけど……。