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「――本当、どうしよう……」

 あれから一週間、なんとか働き口を探そうと求人フリーペーパーをコンビニやスーパー、駅前でたくさん貰ってきて働き口を探してる。
 だけど中々ない。採用してくれるとこない、全滅……。

「悠花、いるかい?」

 部屋の中でゴロゴロして唸っていると、扉の外から声が聞こえた。おじいちゃん……?
 えっ、ど、どうしよう……こんなラフな格好で、おじいちゃんの前に出られないよ。
 おじいちゃんは現当主の前の当主だった人。藤堂家には、身内でも男性の前では着物を着ないといけないという決まりがある。だからこの状況は極めてまずい。

「あっ、ちょっと待ってください!」
「ああ、いいよ」
「ごめんなさい、すぐにっ」

 私は、いつもの着物をパパッと早着替えをして帯を締める。鏡で確認して座ると「もう大丈夫です……」と言った。