「赤点の人は補習があります。放課後、三組の教室に来てくださいね」

一学期の中間テストの後、英語の答案用紙を配ってから、若い女の先生がそう言った。

「生野ー、お前どうだった?」
「俺、補習」
「うわ、マジで? だっせー」

前の席の菊池くんがそう言って、生野くんが笑っている。

私はそれを隣で聞いて、思わず「えっ」と顔を向けてしまった。