「でも、お父さんとちゃんと話してみてください。じゃないと、わからないことってあるだろうから」

 柊は観念した様子で、頷く。憑き物が取れたような晴れ晴れとした表情だ。

「わかった、そうする」

 チャイムがなり、スピーカーから実行委員の声が響く。

「集計が終了しました。立候補者の方は体育館へ集合してください」