レヴィアは目をつぶり、大きく息をついて言った。
「そうじゃ、やるしかない……、やるしかないが……シアン様は根源なる威力、百万もの星の頂点に立つ宇宙最強の軍事力じゃ。もう別れて久しい。我らと一緒にいた時のシアン様……、あれは気まぐれのお姿じゃ。あの姿を期待してたら瞬殺されるかもしれんぞ」
「殺されてもいい、僕はオディーヌを生き返らせるんだ!」
レオは目に涙をためて叫んだ。
レヴィアはゆっくりとうなずくと、
「分かった……。田町まで送ってやろう。お主のその覚悟で道を切り開くんじゃ」
そう言って、レヴィアはレオの身なりを整えると、
「神殿で待っとるぞ、行ってこい!」
そう言って両手をレオに向け、東京に転送させた。
4-10. バージョンアップ
レオは気がつくと田町の高級マンションのドアの前にいた。
ここから先、ミスは許されない。
目を閉じて大きく息をつき、気持ちを落ち着けて、レオは恐る恐る呼び鈴を押した。
ピーンポーン!
「はい、どなた?」
若い女性の声がする。
「シアンの友人のレオです。シアンにお話があってきました」
「あらあら、可愛いお客さんね……。どうぞ」
ガチャッとロックが開いた。
レオが恐る恐るドアを開けると、ブラウンの瞳の清楚な女性がパタパタパタと廊下を早足でやってきた。
「まぁまぁ可愛いお友達ね。ただ、あの子は今会えるような状態じゃないのよ」
そう言って女性は申し訳そうな顔をする。
「え? どうなってるんですか?」
「うーん、まぁあがって」
そう言って女性はレオを奥へと案内した。
レオが進むと、そこは広いリビングで、机が並んでいるオフィススペースになっていた。
メゾネットづくりのため吹き抜けになっていて、広大な窓ガラスが開放的な景観を作り、ゆったりと流れるスローなジャズが気持ちの良い空間だった。
全宇宙の最高機関と聞かされていたレオは、もっと恐ろしい場所を思い描いていたが拍子抜けであった。
女性はレオをソファーに座らせ、麦茶を出し、
「わざわざ来てくれてありがとう。私はあの子の母親の神崎よ」
そう言ってニコッと笑った。
しかし、まだ二十代であろう若くてピチピチとした美しい肌はとても子持ちには見えず、レオは少し困惑した。
「そうじゃ、やるしかない……、やるしかないが……シアン様は根源なる威力、百万もの星の頂点に立つ宇宙最強の軍事力じゃ。もう別れて久しい。我らと一緒にいた時のシアン様……、あれは気まぐれのお姿じゃ。あの姿を期待してたら瞬殺されるかもしれんぞ」
「殺されてもいい、僕はオディーヌを生き返らせるんだ!」
レオは目に涙をためて叫んだ。
レヴィアはゆっくりとうなずくと、
「分かった……。田町まで送ってやろう。お主のその覚悟で道を切り開くんじゃ」
そう言って、レヴィアはレオの身なりを整えると、
「神殿で待っとるぞ、行ってこい!」
そう言って両手をレオに向け、東京に転送させた。
4-10. バージョンアップ
レオは気がつくと田町の高級マンションのドアの前にいた。
ここから先、ミスは許されない。
目を閉じて大きく息をつき、気持ちを落ち着けて、レオは恐る恐る呼び鈴を押した。
ピーンポーン!
「はい、どなた?」
若い女性の声がする。
「シアンの友人のレオです。シアンにお話があってきました」
「あらあら、可愛いお客さんね……。どうぞ」
ガチャッとロックが開いた。
レオが恐る恐るドアを開けると、ブラウンの瞳の清楚な女性がパタパタパタと廊下を早足でやってきた。
「まぁまぁ可愛いお友達ね。ただ、あの子は今会えるような状態じゃないのよ」
そう言って女性は申し訳そうな顔をする。
「え? どうなってるんですか?」
「うーん、まぁあがって」
そう言って女性はレオを奥へと案内した。
レオが進むと、そこは広いリビングで、机が並んでいるオフィススペースになっていた。
メゾネットづくりのため吹き抜けになっていて、広大な窓ガラスが開放的な景観を作り、ゆったりと流れるスローなジャズが気持ちの良い空間だった。
全宇宙の最高機関と聞かされていたレオは、もっと恐ろしい場所を思い描いていたが拍子抜けであった。
女性はレオをソファーに座らせ、麦茶を出し、
「わざわざ来てくれてありがとう。私はあの子の母親の神崎よ」
そう言ってニコッと笑った。
しかし、まだ二十代であろう若くてピチピチとした美しい肌はとても子持ちには見えず、レオは少し困惑した。



