音速を超えるとシールドにぶつかってくる空気は逃げられない。尖がったシールドの先端では圧縮された空気が衝撃波を作り、周りに広がっていく。この衝撃波は強力で、遠く離れていても窓ガラスを割ることがあるらしいので、なるべく海上を飛んでいく。
ギュゥゥゥ――――!
カヌーからきしむ音が響く。ピカピカの朱色のカヌーは今、超音速飛行船となって空の上高く爆走しているのだ。カヌーを作ったおじさんにこの光景を見せたら、きっとぶったまげるだろうな……。俺はそんなことを思いながらニヤッと笑った。
雲の合間に四国の先端、室戸岬を確認できる頃にはマッハ3に達していた。そこから宮崎まで約5分、さらに南下して種子島・屋久島を抜け、奄美大島まで5分。戦闘機レベルの高速巡行は気持ちいいくらいに風景を塗り替えていく。
空から見る奄美大島はサンゴ礁に囲まれ、淡い青緑色の蛍光色に縁どられて浮いて見える。この世界は文明があまり発達していないから環境汚染もないだろう。まさに手付かずの美しい自然、ありのままの姿なのだ。
ドロシーにも見てもらおうと後ろを見たら……、俺にしがみついたまま動かなくなっている。
「ドロシー?」
「う~ん、ちょっと気分が……」
どうやら船酔いのようだ。これはまずい。
「ヒール!」
俺は治癒魔法をかけた。ボワッと淡い光に包まれるドロシー。
「これでどう?」
「うん……、良くなったわ」
力のない笑顔を見せるドロシー。
「ごめん、もう少しで着くからね」
俺は優しくそう声をかけた。
沖縄列島の島々を次々と見ながら南西に飛び、10分程度するとヒョロッと長い半島が突き出た独特の島、石垣島が見えてきた。俺は学生時代、一か月ほど石垣島で民宿のアルバイトをやったことがあった。石垣島の人たちは温かく、優しく、ちょっとひねくれていた学生時代の俺をまるで自分の子供のように扱ってくれた。暇なときは海に潜って遊び、夜は満天の星空を見ながら、オリオンビールでいつまでも乾杯を繰り返した。それは今でも大切な記憶として俺の中では宝になっている。
はるばるやってきた懐かしの島が徐々に大きくなっていく。
俺は速度と高度を落としながら石垣島の様子を観察する。サンゴ礁に囲まれた美しい楽園、石垣島。その澄みとおる海、真っ白なサンゴ礁の砂浜の美しさは俺が訪れていた時よりもずっと輝いて見えた。
ギュゥゥゥ――――!
カヌーからきしむ音が響く。ピカピカの朱色のカヌーは今、超音速飛行船となって空の上高く爆走しているのだ。カヌーを作ったおじさんにこの光景を見せたら、きっとぶったまげるだろうな……。俺はそんなことを思いながらニヤッと笑った。
雲の合間に四国の先端、室戸岬を確認できる頃にはマッハ3に達していた。そこから宮崎まで約5分、さらに南下して種子島・屋久島を抜け、奄美大島まで5分。戦闘機レベルの高速巡行は気持ちいいくらいに風景を塗り替えていく。
空から見る奄美大島はサンゴ礁に囲まれ、淡い青緑色の蛍光色に縁どられて浮いて見える。この世界は文明があまり発達していないから環境汚染もないだろう。まさに手付かずの美しい自然、ありのままの姿なのだ。
ドロシーにも見てもらおうと後ろを見たら……、俺にしがみついたまま動かなくなっている。
「ドロシー?」
「う~ん、ちょっと気分が……」
どうやら船酔いのようだ。これはまずい。
「ヒール!」
俺は治癒魔法をかけた。ボワッと淡い光に包まれるドロシー。
「これでどう?」
「うん……、良くなったわ」
力のない笑顔を見せるドロシー。
「ごめん、もう少しで着くからね」
俺は優しくそう声をかけた。
沖縄列島の島々を次々と見ながら南西に飛び、10分程度するとヒョロッと長い半島が突き出た独特の島、石垣島が見えてきた。俺は学生時代、一か月ほど石垣島で民宿のアルバイトをやったことがあった。石垣島の人たちは温かく、優しく、ちょっとひねくれていた学生時代の俺をまるで自分の子供のように扱ってくれた。暇なときは海に潜って遊び、夜は満天の星空を見ながら、オリオンビールでいつまでも乾杯を繰り返した。それは今でも大切な記憶として俺の中では宝になっている。
はるばるやってきた懐かしの島が徐々に大きくなっていく。
俺は速度と高度を落としながら石垣島の様子を観察する。サンゴ礁に囲まれた美しい楽園、石垣島。その澄みとおる海、真っ白なサンゴ礁の砂浜の美しさは俺が訪れていた時よりもずっと輝いて見えた。



