もちろんまだまだ分からないことも不安も多いが、素晴らしい仲間たちがいるからきっと何とかなるだろう。
富士山に戻ってくると、運転手が呆然として立っていた。
「おまたせ」
俺がにこやかに声をかけると、
「お客様、すごいですね……」
と、唖然とした様子で言う。
「こういう仕事なんですよ。あ、このことは内密にね」
「も、もちろんです。矜持にかけても口外は致しません」
そう言って、うやうやしく頭を下げた。
俺は車と運転手を東京に戻し、折角なのでドロシーと手をつないで一緒に富士山見物に飛んだ。
堂々とした円錐形で立ち上がる美しい山に夕陽が射し、オレンジ色に輝きだしている。残雪が残る荒々しい山肌には美しい陰影が浮かび、その威容を際立たせていた。
「うわぁ……、綺麗な山ねぇ……」
ドロシーは感嘆の声を漏らす。
俺は徐々に高度を上げながら富士山を一周した。
「ちょっと寒いかな?」
そう言って周りにシールドを張り、ドロシーをそっと引き寄せた。
「ありがとう……、パパ……。初仕事お疲れ様」
ドロシーがにこやかに言う。
「パ、パパ!? そ、そうだ、もうパパか……。がんばるよ、ママ」
「ふふっ、ママ……、そう、もうママなのよね、私」
そう言ってドロシーはお腹を優しくなでた。
「あ、そうだ、娘ちゃんの声、聞いてみようか?」
「え? もう聞けるの?」
「ちょっと待ってね」
俺は深呼吸をすると、意識の奥底深く潜った……。
見えてくるマインドカーネル。そして、ドロシーのおなかの中の受精卵に意識を集中した。
誘われるがままにマインドカーネル内を移動していくと、あった! そこには若草色に輝く点が緩やかに明滅していた。もう魂は根付いているのだ。俺はそこに意識を集中してみる。
『パ……、パパ……』
すごい! 断片的な意識の波動が伝わってくる。もう娘はいるのだ!
俺は娘の存在を温かく抱きしめ、湧き上がってくる例えようのない愛おしさにしばらく動けなくなった。
しっかりと育て上げよう……。俺は静かにそう誓った。
続いて俺はドロシーの光点と娘の光点をそっとつなげてみる。
『マ……、ママ……』
響く思念波。
「えっ!?」
驚くドロシー。どうやら言葉は伝わったようだ。
俺は意識を身体に戻して言った。
富士山に戻ってくると、運転手が呆然として立っていた。
「おまたせ」
俺がにこやかに声をかけると、
「お客様、すごいですね……」
と、唖然とした様子で言う。
「こういう仕事なんですよ。あ、このことは内密にね」
「も、もちろんです。矜持にかけても口外は致しません」
そう言って、うやうやしく頭を下げた。
俺は車と運転手を東京に戻し、折角なのでドロシーと手をつないで一緒に富士山見物に飛んだ。
堂々とした円錐形で立ち上がる美しい山に夕陽が射し、オレンジ色に輝きだしている。残雪が残る荒々しい山肌には美しい陰影が浮かび、その威容を際立たせていた。
「うわぁ……、綺麗な山ねぇ……」
ドロシーは感嘆の声を漏らす。
俺は徐々に高度を上げながら富士山を一周した。
「ちょっと寒いかな?」
そう言って周りにシールドを張り、ドロシーをそっと引き寄せた。
「ありがとう……、パパ……。初仕事お疲れ様」
ドロシーがにこやかに言う。
「パ、パパ!? そ、そうだ、もうパパか……。がんばるよ、ママ」
「ふふっ、ママ……、そう、もうママなのよね、私」
そう言ってドロシーはお腹を優しくなでた。
「あ、そうだ、娘ちゃんの声、聞いてみようか?」
「え? もう聞けるの?」
「ちょっと待ってね」
俺は深呼吸をすると、意識の奥底深く潜った……。
見えてくるマインドカーネル。そして、ドロシーのおなかの中の受精卵に意識を集中した。
誘われるがままにマインドカーネル内を移動していくと、あった! そこには若草色に輝く点が緩やかに明滅していた。もう魂は根付いているのだ。俺はそこに意識を集中してみる。
『パ……、パパ……』
すごい! 断片的な意識の波動が伝わってくる。もう娘はいるのだ!
俺は娘の存在を温かく抱きしめ、湧き上がってくる例えようのない愛おしさにしばらく動けなくなった。
しっかりと育て上げよう……。俺は静かにそう誓った。
続いて俺はドロシーの光点と娘の光点をそっとつなげてみる。
『マ……、ママ……』
響く思念波。
「えっ!?」
驚くドロシー。どうやら言葉は伝わったようだ。
俺は意識を身体に戻して言った。



