「そういう女性の巨大兵士が世界を滅ぼす終末思想の神話があるんです。ヌチ・ギはその神話に合わせて一回のこの世界をリセットするつもりじゃないでしょうか?」
「狂ってる……」
「私は人を殺したくありません……。何とか止めてもらえないでしょうか……?」
彼女はポロリと涙を流した。
ラグナロクなんて起こされたらアンジューのみんなも殺されてしまう。そんな暴挙絶対に止めないとならない。
「分かりました。全力を尽くします!」
「お願いします……。もうあなたに頼る他ないのです……」
そう言って彼女はさめざめと泣きながら、またポーズを変えられていく。
俺はアバドンと顔を見合わせうなずくと、
「では行ってきます! 幸運を祈っててください」
と、彼女の手をしっかりと両手で握りしめた。
◇
ホールの出入り口まで来ると、俺はドアを切り裂いてそっと向こうをうかがった。薄暗い人気のない通路が見える。俺はアバドンとアイコンタクトをし、そっとドアの切れ目を広げた。
俺たちがドアを抜けた時だった。
「やめてぇぇぇ!」
かすかだが声が聞こえた。ドロシーだ!
俺の愛しい人がひどい目に遭っている……。俺は悲痛な響きに心臓がキューっと潰されるように痛くなり、冷や汗が流れた。
「は、早くいかなくちゃ……」
俺は震える声でそう言うと、足音を立てぬよう慎重に早足で声の方向を目指した。
通路をしばらく行くと部屋のドアがいくつか並んでおり、そのうちの一つから声がする。
俺はそのドアをそっと切り裂いて中をのぞき、衝撃的な光景に思わず息が止まった。
なんと、ドロシーが天井から裸のまま宙づりにされていたのだ。
俺は全身の血が煮えたぎるかのような衝動を覚えた。
俺の大切なドロシーになんてことしやがるのか!
気が狂いそうになるのを必死で抑えていると、トントンと肩を叩かれる。アバドンも見たいようだ。俺は大きく息をして冷静さを取り戻し、隣にもナイフで切り込みを入れてアバドンに任せた。
「ほほう、しっとりとして手に吸い付くような手触り……素晴らしい」
ヌチ・ギがいやらしい笑みを浮かべ、ドロシーを味わうかのようになでる。
「いやぁぁ! あの人以外触っちゃダメなの!」
ドロシーが身をよじりながら叫ぶ。
「狂ってる……」
「私は人を殺したくありません……。何とか止めてもらえないでしょうか……?」
彼女はポロリと涙を流した。
ラグナロクなんて起こされたらアンジューのみんなも殺されてしまう。そんな暴挙絶対に止めないとならない。
「分かりました。全力を尽くします!」
「お願いします……。もうあなたに頼る他ないのです……」
そう言って彼女はさめざめと泣きながら、またポーズを変えられていく。
俺はアバドンと顔を見合わせうなずくと、
「では行ってきます! 幸運を祈っててください」
と、彼女の手をしっかりと両手で握りしめた。
◇
ホールの出入り口まで来ると、俺はドアを切り裂いてそっと向こうをうかがった。薄暗い人気のない通路が見える。俺はアバドンとアイコンタクトをし、そっとドアの切れ目を広げた。
俺たちがドアを抜けた時だった。
「やめてぇぇぇ!」
かすかだが声が聞こえた。ドロシーだ!
俺の愛しい人がひどい目に遭っている……。俺は悲痛な響きに心臓がキューっと潰されるように痛くなり、冷や汗が流れた。
「は、早くいかなくちゃ……」
俺は震える声でそう言うと、足音を立てぬよう慎重に早足で声の方向を目指した。
通路をしばらく行くと部屋のドアがいくつか並んでおり、そのうちの一つから声がする。
俺はそのドアをそっと切り裂いて中をのぞき、衝撃的な光景に思わず息が止まった。
なんと、ドロシーが天井から裸のまま宙づりにされていたのだ。
俺は全身の血が煮えたぎるかのような衝動を覚えた。
俺の大切なドロシーになんてことしやがるのか!
気が狂いそうになるのを必死で抑えていると、トントンと肩を叩かれる。アバドンも見たいようだ。俺は大きく息をして冷静さを取り戻し、隣にもナイフで切り込みを入れてアバドンに任せた。
「ほほう、しっとりとして手に吸い付くような手触り……素晴らしい」
ヌチ・ギがいやらしい笑みを浮かべ、ドロシーを味わうかのようになでる。
「いやぁぁ! あの人以外触っちゃダメなの!」
ドロシーが身をよじりながら叫ぶ。



