街につくとエドガーと分かれ、俺はチートの仮説検証に必要な素材を求めに『魔法屋』へ行った。魔法屋は魔法に関するグッズを沢山扱っている店だ。
メインストリートから少し小路に入ったところにある『魔法屋』は、小さな看板しか出ておらず、日当たりも悪く、ちょっと入るのには勇気がいる。
ギギギ――――ッ
ドアを開けると嫌な音できしんだ。
奥のカウンターにはやや釣り目のおばあさんがいて本を読んでいる。そしてこちらをチラッと見て、怪訝そうな顔をすると、また読書に戻った。店内には棚がいくつも並んであり、動物の骨や綺麗な石など、何に使うのだか良く分からない物が所狭しと陳列されている。昔、東南アジアのグッズを扱う雑貨屋さんで嗅いだような、少しエキゾチックなにおいがする。
俺はアウェイな感じに気おされながらも、意を決しておばあさんに声をかけた。
「あのー、すみません」
おばあさんは本にしおりを挟みながら、
「坊や、何か用かい?」
と、面倒くさそうに言った。
「水を凍らせる魔法の石とかないですか?」
「氷結石のことかい?」
「その石の中に水を入れてたらずっと凍っていますか?」
「変なことをいう子だね。魔力が続く限り氷結石の周囲は凍ってるよ」
俺は心の中でガッツポーズをした。いける、いけるぞ!
「魔力ってどれくらい持ちますか?」
「うちで売ってるのは十年は持つよ。でも一個金貨一枚だよ。坊やに買えるのかい?」
「大丈夫です!」
そう言って俺は金貨を一枚ポケットから出した。
おばあさんは眉をピクッと動かして、
「あら、お金持ちね……」
そう言いながらおばあさんは立ち上がり、奥から小物ケースを出してきた。
木製の小物ケースはマス目に小さく仕切られ、中には水色にキラキラと輝く石が並んでいる。
「どれがいいんだい?」
おばあさんは俺をチラッと見る。
「どれも値段は一緒ですか?」
「うーん、この小さなのなら銀貨七枚でもいいよ」
「じゃぁ、これください!」
俺が手で取ろうとすると、
「ダメダメ! 触ったら凍傷になるよ!」
メインストリートから少し小路に入ったところにある『魔法屋』は、小さな看板しか出ておらず、日当たりも悪く、ちょっと入るのには勇気がいる。
ギギギ――――ッ
ドアを開けると嫌な音できしんだ。
奥のカウンターにはやや釣り目のおばあさんがいて本を読んでいる。そしてこちらをチラッと見て、怪訝そうな顔をすると、また読書に戻った。店内には棚がいくつも並んであり、動物の骨や綺麗な石など、何に使うのだか良く分からない物が所狭しと陳列されている。昔、東南アジアのグッズを扱う雑貨屋さんで嗅いだような、少しエキゾチックなにおいがする。
俺はアウェイな感じに気おされながらも、意を決しておばあさんに声をかけた。
「あのー、すみません」
おばあさんは本にしおりを挟みながら、
「坊や、何か用かい?」
と、面倒くさそうに言った。
「水を凍らせる魔法の石とかないですか?」
「氷結石のことかい?」
「その石の中に水を入れてたらずっと凍っていますか?」
「変なことをいう子だね。魔力が続く限り氷結石の周囲は凍ってるよ」
俺は心の中でガッツポーズをした。いける、いけるぞ!
「魔力ってどれくらい持ちますか?」
「うちで売ってるのは十年は持つよ。でも一個金貨一枚だよ。坊やに買えるのかい?」
「大丈夫です!」
そう言って俺は金貨を一枚ポケットから出した。
おばあさんは眉をピクッと動かして、
「あら、お金持ちね……」
そう言いながらおばあさんは立ち上がり、奥から小物ケースを出してきた。
木製の小物ケースはマス目に小さく仕切られ、中には水色にキラキラと輝く石が並んでいる。
「どれがいいんだい?」
おばあさんは俺をチラッと見る。
「どれも値段は一緒ですか?」
「うーん、この小さなのなら銀貨七枚でもいいよ」
「じゃぁ、これください!」
俺が手で取ろうとすると、
「ダメダメ! 触ったら凍傷になるよ!」