「ふん、つまらん奴じゃ。好きにするがいいが……、人生において大切なことは頭で決めるな、心で決めるんじゃ」
レヴィアはそう言って親指で自分の胸を指さし、ウイスキーをゴクリと飲んだ。
「心……ですか……」
「そう、心こそが人間の本体じゃ。身体もこの世界も全部作り物じゃからな、心だけが真実じゃ」
言われてみたら確かにここの世界も地球も単に3D映像を合成してるだけにすぎないのだから、自分の心は別の所にある方が自然だ。
「心はどこにあるんですか?」
「なんじゃ、自分の本体がどこにあるのかもわからんのか? マインド・カーネルじゃよ。心の管理運用システムが別にあるんじゃ」
「そこも電子的なシステム……ですか? それじゃリアルな世界というのはどこに?」
「リアルな世界なんてありゃせんよ」
レヴィアは肩をすくめる。
「いやいや、だってこの世界は海王星のコンピューターシステムで動いているっておっしゃってたじゃないですか。そしたら海王星はリアルな世界にあるのですよね?」
「そう思うじゃろ? ところがどっこいなのじゃ」
そう言ってレヴィアは嬉しそうに笑った。
俺はキツネにつままれたような気分になった。この世が仮想現実空間だというのはまぁ、百歩譲ってアリだとしよう。でも、この世を作るコンピューターシステムがリアルな世界ではないというのはどういうことなのか? 全く意味不明である。
首をひねり、エールを飲んでいると、レヴィアが言う。
「宇宙ができてから、どのくらい時間経ってると思うかね?」
「う、宇宙ですか? 確か、ビッグバンから138億年……くらいだったかな? でも、仮想現実空間にビッグバンとか意味ないですよね?」
「確かにこの世界の時間軸なんてあまり意味ないんじゃが、宇宙ができてからはやはり同じくらいの時間は経っておるそうじゃ。で、138億年って時間の長さの意味は分かるかの?」
「ちょっと……想像もつかない長さですね」
「そうじゃ、この世界を考えるうえで、この時間の長さが一つのカギとなるじゃろう」
「カギ……?」
「まぁ良い、我もちと飲み過ぎたようじゃ。そろそろ、おいとまするとしよう」
レヴィアはそう言って大きなあくびを一つすると、サリーの中に手を突っ込んでもぞもぞとし、畳まれたバタフライナイフを取り出した。
レヴィアはそう言って親指で自分の胸を指さし、ウイスキーをゴクリと飲んだ。
「心……ですか……」
「そう、心こそが人間の本体じゃ。身体もこの世界も全部作り物じゃからな、心だけが真実じゃ」
言われてみたら確かにここの世界も地球も単に3D映像を合成してるだけにすぎないのだから、自分の心は別の所にある方が自然だ。
「心はどこにあるんですか?」
「なんじゃ、自分の本体がどこにあるのかもわからんのか? マインド・カーネルじゃよ。心の管理運用システムが別にあるんじゃ」
「そこも電子的なシステム……ですか? それじゃリアルな世界というのはどこに?」
「リアルな世界なんてありゃせんよ」
レヴィアは肩をすくめる。
「いやいや、だってこの世界は海王星のコンピューターシステムで動いているっておっしゃってたじゃないですか。そしたら海王星はリアルな世界にあるのですよね?」
「そう思うじゃろ? ところがどっこいなのじゃ」
そう言ってレヴィアは嬉しそうに笑った。
俺はキツネにつままれたような気分になった。この世が仮想現実空間だというのはまぁ、百歩譲ってアリだとしよう。でも、この世を作るコンピューターシステムがリアルな世界ではないというのはどういうことなのか? 全く意味不明である。
首をひねり、エールを飲んでいると、レヴィアが言う。
「宇宙ができてから、どのくらい時間経ってると思うかね?」
「う、宇宙ですか? 確か、ビッグバンから138億年……くらいだったかな? でも、仮想現実空間にビッグバンとか意味ないですよね?」
「確かにこの世界の時間軸なんてあまり意味ないんじゃが、宇宙ができてからはやはり同じくらいの時間は経っておるそうじゃ。で、138億年って時間の長さの意味は分かるかの?」
「ちょっと……想像もつかない長さですね」
「そうじゃ、この世界を考えるうえで、この時間の長さが一つのカギとなるじゃろう」
「カギ……?」
「まぁ良い、我もちと飲み過ぎたようじゃ。そろそろ、おいとまするとしよう」
レヴィアはそう言って大きなあくびを一つすると、サリーの中に手を突っ込んでもぞもぞとし、畳まれたバタフライナイフを取り出した。



