自宅で寝てても経験値ゲット!~転生商人が最強になってムカつく勇者をぶっ飛ばしたら世界の深淵に

 リリアンはおずおずと声をかける。
「ド、ドラゴン様……ですか?」
「そうじゃ、(われ)がドラゴンじゃ。……、あー、お主はリリアン、お前のじいさまはまだ元気か?」
「は、はい、隠居はされてますが、まだ健在です」
「お主のじいさまは根性なしでのう、(われ)がちょっと鍛えてやったら弱音はいて逃げ出しおった」
「えっ? 聞いているお話とは全然違うのですが……」
「あやつめ、都合のいいことばかり抜かしおったな……」
 レヴィアはそう言いながらステーキの皿を取ると、そのまま全部口の中に流し込み、()むことなく丸呑みした。
 そして、舌なめずりをすると、
「おぉ、美味いのう! シェフは肉料理を良く分かっておる!」
 と、上機嫌になった。丸呑みで味なんかわかるのだろうか?
「おい、ユータ! 酒はどうなった? あれで終わりか?」
「今、買いに行かせてます。もうしばらくお待ちください」
「用意が悪いのう……」
 渋い顔を見せるレヴィア。王女もレヴィアもいきなりやってきて好き放題言って、なんなんだろうか? 俺はムッとしてエールをゴクゴクと飲んだ。

 リリアンがおずおずと声をかける。
「あのぅ、レヴィア様は可愛すぎてあまりドラゴンっぽくないのですが、なぜそんなに可愛らしいのでしょうか?」
「我はまだ四千歳じゃからの。ピチピチなんじゃ。後二千年くらいしたらお主のようにボイーンとなるんじゃ。キャハッ!」
「あ、龍のお姿にはならないんですか?」
「なんじゃ、見たいのか?」
 リリアンもドロシーもうなずいている。
 確かにこんなちんちくりんな小娘をドラゴンと言われても、普通は納得できない。
「龍の姿になったらこの建物吹っ飛ぶが、いいか?」
 レヴィアは部屋を見回しながら、とんでもないことを聞いてくる。いい訳ないじゃないか。
「ぜひ、あの美しい神殿で、レヴィア様の偉大なお姿を見せつけてあげてください」
 そう言って、開きっぱなしの空間の裂け目を指さした。
「お、そうか? じゃ、お主ら来るのじゃ」
 レヴィアはそう言うと、リリアンとドロシーを飛行魔法でふわっと持ち上げる。
「うわぁ!」「きゃぁ!」
 そして、そのまま連れて空間の裂け目の向こうへと行った――――。

 直後、『ボン!』という変身音がして、
「キャ――――!!」「キャ――――!!」