自宅で寝てても経験値ゲット!~転生商人が最強になってムカつく勇者をぶっ飛ばしたら世界の深淵に

「いやいや、だって顕微鏡で観察したら微細な世界は幾らでも見えるよね……って、それも見た時だけ合成(レンダリング)すればいいのか……、え? 本当に?」
「だって、そうやってこの世界は出来てるのよ。それで違和感あったかしら?」
「いや……全然気づかなかった……」
 するとドロシーは俺の手をシャツのすき間から自分の豊満な胸へと導いた。
「どう? これがデータの生み出す世界よ」
 絹のようにすべすべでしっとりと柔らかく、手になじむ感触が俺の手のひらいっぱいに広がった。
「これが……データ……?」
「そう、データの生み出す世界も悪くないでしょ? キャハッ!」
 俺は無心に気持ちのいい手触りを一生懸命追っていた。
「データの手触り……」
 これがデータ? こんな繊細で優美な手触りをシミュレーションのデータで表現なんてできるのだろうか?
 俺は一心不乱に指を動かした……。

 バシッ!
 いきなり誰かに頭を叩かれた。
「ちょっとどこ触ってんのよ! エッチ!」
 目を開けると真っ赤になったドロシーが怒っている。

「え?」
 気が付くと俺はドロシーにひざ枕をされて寝ていた。そして手はドロシーのふとももをもみもみしていた。
「あ、ごめん!」
 俺は急いで起き上がると平謝りに謝った。
「こ、こういうのは恋人同士でやるものよ!」
 ドロシーが赤くなって目をそらしたまま怒る。
「いや、その通り、夢を見ていたんだ、ごめんなさい」
 平謝りに謝る俺。
 一体あの夢の中のドロシーは何だったのだろうか?
 妙にリアルで的を射ていて……それでメチャクチャなことをしてくれた。
「もう! 責任取ってもらわなくちゃだわ」
 ジト目で俺を見るドロシー。
「せ、責任!?」
「冗談よ……、でも、どんな夢見たらこんなエッチなこと……するのかしら?」
 ドロシーは怖い目をして俺の目をジッとのぞき込む。
 俺は気圧されながら聞いた。
「コ、コンピューターって知ってる?」
「ん? カンピョウ……なら知ってるけど……」
「計算する機械のことなんだけどね、それがこの世界を作ってるって話をしていたんだ」
 ドロシーは(まゆ)をひそめながら俺を見ると、
「何言ってるのか全然わかんないわ」
 と、言って肩をすくめた。
 やはり知る訳もないか……。と、なると、あの夢は何だったんだろう……?