「ここに細工するというのは相当な事なのよ。多分、コネクタ付近に変な部品をつけているんじゃないかしら?」
「で、マリアンが細工したらしいサーバーはどれなんですか?」
俺はサーバー群を見回すが……あまりに膨大過ぎてしらみつぶしという訳にはいかない。
「魔王が候補を上げてくれてるわ。えーと、まずはF16064-095だって。16階のF列ね。行きましょ!」
3-19. 届かぬ想い
二人は金属の階段をカンカンと言わせながら登っていった。
「ちょっとこれ、大変じゃないですか?」
俺はハァハァと息を弾ませながら登っていく。
「海王星じゃ権能も使えないからねぇ……。足で行くしかないわ」
「もしかして……、女神様なら使えるんですか?」
「ふふふ、ご明察」
ミネルバはヒゲをピクピクっと動かして笑った。
「じゃあ、女神様に頼んだらよかったのでは?」
すると、ミネルバはあきれたような顔をして言った。
「あのね、今、我々は女神様に試されてるのよ」
「え?」
「あの方は全て分かった上で我々の解決力をテストしてるの。頼んだ時点で落第だわ」
なんと、全て先輩の手のひらの上だったのか……。となると、エステルが新人類であることも知っていたはずだ。その上で俺に結婚を勧めた。これはどういうことだろうか?
マリアンに連れ去られてしまったエステル。絶対に奪い返さないとならない。しかし……、俺は彼女にどう接したらいいのか少し悩んでいた。もちろん、人間でなかったとしても彼女は俺にとっては愛しい存在だ。でも、その愛おしさが人工的に作られた物から来ているのだとしたら……、それはプログラミングされたゲームキャラを一方的に好きになっているだけ、ではないのだろうか?
俺は彼女を愛していいのだろうか? 彼女にとって俺の愛って迷惑ではないのだろうか……?
奪還出来たらゆっくりとエステルの考えを聞き、心で感じてみるしかない。
あぁ、屈託のないあの優しい笑顔に早く癒されたい……。
俺は悶々としながらミネルバについて階段を上っていった。
◇
「見つけたわ、これね!」
そう言って、ミネルバは円柱の一部を指さした。
「これを抜くんですか?」
「そうよ、ここにロックの金具があるから外してね……。じゃあ引っ張るわよ」
「で、マリアンが細工したらしいサーバーはどれなんですか?」
俺はサーバー群を見回すが……あまりに膨大過ぎてしらみつぶしという訳にはいかない。
「魔王が候補を上げてくれてるわ。えーと、まずはF16064-095だって。16階のF列ね。行きましょ!」
3-19. 届かぬ想い
二人は金属の階段をカンカンと言わせながら登っていった。
「ちょっとこれ、大変じゃないですか?」
俺はハァハァと息を弾ませながら登っていく。
「海王星じゃ権能も使えないからねぇ……。足で行くしかないわ」
「もしかして……、女神様なら使えるんですか?」
「ふふふ、ご明察」
ミネルバはヒゲをピクピクっと動かして笑った。
「じゃあ、女神様に頼んだらよかったのでは?」
すると、ミネルバはあきれたような顔をして言った。
「あのね、今、我々は女神様に試されてるのよ」
「え?」
「あの方は全て分かった上で我々の解決力をテストしてるの。頼んだ時点で落第だわ」
なんと、全て先輩の手のひらの上だったのか……。となると、エステルが新人類であることも知っていたはずだ。その上で俺に結婚を勧めた。これはどういうことだろうか?
マリアンに連れ去られてしまったエステル。絶対に奪い返さないとならない。しかし……、俺は彼女にどう接したらいいのか少し悩んでいた。もちろん、人間でなかったとしても彼女は俺にとっては愛しい存在だ。でも、その愛おしさが人工的に作られた物から来ているのだとしたら……、それはプログラミングされたゲームキャラを一方的に好きになっているだけ、ではないのだろうか?
俺は彼女を愛していいのだろうか? 彼女にとって俺の愛って迷惑ではないのだろうか……?
奪還出来たらゆっくりとエステルの考えを聞き、心で感じてみるしかない。
あぁ、屈託のないあの優しい笑顔に早く癒されたい……。
俺は悶々としながらミネルバについて階段を上っていった。
◇
「見つけたわ、これね!」
そう言って、ミネルバは円柱の一部を指さした。
「これを抜くんですか?」
「そうよ、ここにロックの金具があるから外してね……。じゃあ引っ張るわよ」



