文化祭は無事終わりを向かえ、クラスで打ち上げをしようという話になった。
集合まで時間が空くから、麗香と2人で時間を潰している途中。
ちなみに打ち上げ会場はカラオケ。
久々に2人でゆっくり話せるの嬉しい…。
気を取り直して、早速『愛』を深めるべく
麗香にすり寄る。
「麗香っ、新しくジェラート屋さんできたんだって!」
「ふーん…」
「カラオケの前に腹ごしらえはいかが!」
「…別にいいけど」
明らかに機嫌の良くなった麗香を見て、
心の中で「可愛い~!!」を連呼する。
今日は思う存分麗香を甘やかすぞ~!
繁華街から少し離れた住宅街の中、
真新しい看板のおしゃれなそのお店には
中高生が小さな行列を作っていた。
「ここだよ!麗香!
楽しみ~、何味にしよっか!」
メニューをとって麗香が顎に人差し指を当てる。
「そうね、イチゴがいいけど…
季節限定のキウイもおいしそう。」
「じゃあ私キウイとバニラのダブルにするから
一口あげるね!」
「本当…?ありがとう」
「えへへ!」
「…もう、調子いいんだから。
列進んでるわよ!まえ…っ!!」
麗香が不自然に言葉を切ったので、
不思議に思いその視線の先を追う。
「えっっ」
「ゲ…」
バッチリ目があった前に並ぶ人
「間下……」
中学時代のトラウマ…
私の好きだった人…



