私は松田さんの腕をおもいっきり引っ張った。
「何よ…!」
「や、やだ!」
「あんたただの友達でしょ!
邪魔!どっか行って!」
「やだぁ!」
私は松田さんを突き返した。
「何すんのよ!」
「う、うわぁあ!いやだーー!」
猫のケンカみたいにバシバシ叩きあって、
私は泣きながら応戦した。
数秒後、私は首根っこを捕まれ、後ろに投げ出された。
「な、なに!?」
「落ち着け、アホ。」
「やだ!」
私を投げたその人は私の頭をぺしっとはたいた。
「お、ち、つ、け」
「……」
匡…。
久々に…
目があった…。
久々に見た。
怒ってない目…
私はさらに目から涙をこぼした。
「松田」
「何よ!結局いい子ちゃんの味方ってわけ!?
なんなのよ!なんなのよ!!」
松田さんも泣いていることに今気づいた。
「ごめん。」
「私だって!匡くんのこと好きなのに!
匡くんの態度が変わってから、私が一番匡くんのそばにいたのに!!」
「ごめん。
俺、都が好きなんだ。」
ドキッ…
こんなときに私ってひどい女だ。
泣き崩れる松田さんに同情なんてせずに
いまだに同じ気持ちで想ってくれる匡に
消そうとしても消えない恋心の輪郭を思い出す。
「松田、俺と友達になってよ。」
「誰がなるか、バーーーカ!!!」
松田さんは匡の言葉に怒って走り去っていった。



