麗香はその場で「文句言ってやる!」と
出て行こうとしたけれど、
そうなったら自分がさらに惨めになるからと、
なんとか伝えてやめてもらった。
それから間下と口を利くことはなかった。
でも…
『お前の距離感おかしいよ』
この言葉が呪いのように私の耳にこびりついて消えない。
その日から卒業まで、ずっとうまくやっていた人間関係がおかしくなっていく。
男子は全員間下から私の悪口を聞いているんじゃないかと、信じられなくなった。
女子とも、今までみたいに話そうとすると、
あの言葉がよぎる。
距離が近いんじゃないか?
本当は嫌がられていたのかも。
そんなことを考えてしまって、自信がなくなってどんどん話せなくなってしまった。
卒業式の頃には、麗香くらいしかまともに話せる相手はいなくなってしまった。
男子とは話さない。
女子とは表面上で話を合わせるだけ。
そのまま卒業した。



