「都、帰る?」

「麗香…。
今日は残ろっかな。」

「勉強?」

「うん。家だとスマホ見ちゃうし、
みんなにまた勉強してないっていじられるから。」

「そっか。
じゃあまた明日。」

「うん!また明日。」


麗香に別れを告げ、図書室に向かった。

勉強と言えば図書室だよね!
今まで図書室で勉強なんてしたことなかったけど(笑)


適当な席を見つけ、参考書を広げた。

よしっ、やるか!

意気込んで前を向き、私は思わず大きな声を出しそうになる。


「ま、間下!?」

「ハハッ!全然気づかねぇのな。」

間下はまた明るい笑顔を私に向けた。

「いつも図書室で勉強してるの…?」

「うん、そう。
家だと寝ちゃうから。」

そうなんだ!かわいい…。

「アハハ…私も、初図書室。
あ、ここで勉強してもいい?邪魔じゃない?」

「なんで?全然いいよ。」


そう穏やかに言った間下に胸の奥がきゅっとなる。

よ、よかった!
図書室来てよかったーー!


私は喜んでいるのがバレないように
手元の参考書に目線を移した。