裕一郎は顎に片手を当てて何か考えるような素振りを見せたが、少しして胸ポケットから自身のスマートフォンを取り出し、綺麗な指で画面を操作する。


「?」
「口元が緩んでいた……と、いうのは自覚がありませんでしたが……先ほど見ていたのはこのアカウントです」


 こちらに向けられた“それ”を視認した瞬間、恋幸は口から心臓を吐き出しそうになった。


(あ、あゔぁ……)


 ――……それ、私のアカウントです。