「……あ、明日……どこかに、い、一緒に……お出かけ、したく、て……で、でも! 明日も平日だから倉本様にはお仕事がある事にさっき気づいたので、また別の機会に誘」
「構いませんよ」
「……えっ?」
「明日ですよね? 問題ありません。待ち合わせ時間と場所の希望はありますか?」
(ほゃ……)


 いえそんな! 仕事ですよね!? また都合の良い日があれば教えてください!!

 建前だけのそんな言葉は、裕一郎の整った顔を見ていると消え失せてしまう恋幸であった。


「えきまえ……じゅういちじ……おねがいします……」
「どうしました? 何だか知能レベルが下がっていませんか?」
「だいじょぶです……」