一人で車を降りた恋幸はガラス張りの自動ドアを潜り、星川に言われた通り受付へ向かうと、彼女に聞いたままのセリフを口にした。
「倉本ですね、少々お待ちください」
受付にいた女性は恋幸から要件を聞くと、手元で何かを操作して耳に付けていたインターカムに片手を添える。
「社長、お客様が受付にお見えです」
(社長……?)
そういえば以前、縁人もそう呼んでいた気がするが……空耳もしくは別人の要件を聞いてしまっただけだろう、と恋幸は自身を納得させ一人で深く頷いた。
間も無くして、広いエントランスの奥にいくつか設置されているエレベーターの扉が一つ開き、裕一郎が姿を見せる。
「倉本ですね、少々お待ちください」
受付にいた女性は恋幸から要件を聞くと、手元で何かを操作して耳に付けていたインターカムに片手を添える。
「社長、お客様が受付にお見えです」
(社長……?)
そういえば以前、縁人もそう呼んでいた気がするが……空耳もしくは別人の要件を聞いてしまっただけだろう、と恋幸は自身を納得させ一人で深く頷いた。
間も無くして、広いエントランスの奥にいくつか設置されているエレベーターの扉が一つ開き、裕一郎が姿を見せる。