(裕一郎様!?)


 最後の一ヶ所以外は全て同じである。


「まだ寝ているとは思わず……睡眠の邪魔をしてしまいましたね、すみません」
「……っ、いえ! 大丈夫です!」
「……? そうですか。朝食は何時頃が、」
「朝ご飯はあのっ、今日はいいです! 私、着替えたら昼食の時間まで仕事をするので、しばらく一人にしてもらってもいいですか?」


 一瞬交わった目線から逃げるようにして、恋幸はふいと顔を逸らし矢継ぎ早に用件を紡ぎ落とした。

 先ほどの夢が頭の中を犯すせいで、彼の顔を見ることができない。