「……え? 待って……裕一郎様の入った、お湯……?」


 男女逆であればとっくに職務質問を受けていることだろう。
 それほど挙動のおかしい真っ裸の恋幸は、何を思ったのか立てた人差し指を湯船にちょんと漬けてすぐに引き抜くと一言。


「あったかい……」


 当たり前だ。


(裕一郎様が入った後……うっ! なんだかお湯が輝いて見える……っ!!)


 ただの光の反射である。