だが、直後に今日彼を誘った本来の『目的』を思い出し、裕一郎の服を指先でちょんと引っ張る。
「……どうしました?」
「あ、あの……この前、ホワイトデーでしたよね。でも私、気が付かなくて……」
「……? はい」
「倉本様に出会ったのはバレンタインデーが終わってからだし、だから……ホワイトデーに、何か、プレゼントしたくて……あの、欲しい物とか、あれば……」
ホワイトデーは基本、男性から女性にプレゼントを贈る日とされているが、女性から男性に贈ってはならないという決まりはどこにも無い。
故に、恋幸は過ぎてしまったバレンタインデーの代わりにホワイトデーという大義名分のもと、裕一郎に贈り物をするためだけに二人きりでの外出を提案したのだった。
「……どうしました?」
「あ、あの……この前、ホワイトデーでしたよね。でも私、気が付かなくて……」
「……? はい」
「倉本様に出会ったのはバレンタインデーが終わってからだし、だから……ホワイトデーに、何か、プレゼントしたくて……あの、欲しい物とか、あれば……」
ホワイトデーは基本、男性から女性にプレゼントを贈る日とされているが、女性から男性に贈ってはならないという決まりはどこにも無い。
故に、恋幸は過ぎてしまったバレンタインデーの代わりにホワイトデーという大義名分のもと、裕一郎に贈り物をするためだけに二人きりでの外出を提案したのだった。