「週間ランキング1位は、"BLUE PILL"のデビューアルバム、『run-of-the-mill』です。先週に引き続き堂々1位!彼らの人気は留まるところを知りませんね!」
朝のニュース番組で、名物アナウンサーは能天気にそう言って笑顔を張り付けた。
午前7時19分。世界は、慌ただしく動き出す。彼らが崇める神様は、まだ夢の中だというのに。
ガチャリ、と背後で音がする。これこそが、世界の始まる音だと思う。もっともそれは、私の世界には当てはまらない。なぜなら、私が彼を信仰してしないからだ。
「…なんで今日そんな早いの」
寝起きのせいか少し掠れた声が、まだ少し引きずっていた私の眠気を断ち切らせる。寝ぐせのついた黒髪をぐしゃぐしゃと乱暴に掻き、大きな欠伸を一つ。
「おはよう、ねぼすけさん」
私の言葉に、不機嫌そうな顔をして伸びをする。彼が神であっていいはずがない。
「あれ、リンは?」
「昨日一緒に寝るとか言ってアキが連れてってたじゃん」
「…そうだっけ」
また一つ欠伸をして、ふらりと寝室に逆戻り。あ、また世界が閉じる…なんてことが頭をよぎって、馬鹿らしくてすぐやめた。彼の後姿を見送って、用意していたマグカップにココアを注ぐ。
朝のニュース番組で、名物アナウンサーは能天気にそう言って笑顔を張り付けた。
午前7時19分。世界は、慌ただしく動き出す。彼らが崇める神様は、まだ夢の中だというのに。
ガチャリ、と背後で音がする。これこそが、世界の始まる音だと思う。もっともそれは、私の世界には当てはまらない。なぜなら、私が彼を信仰してしないからだ。
「…なんで今日そんな早いの」
寝起きのせいか少し掠れた声が、まだ少し引きずっていた私の眠気を断ち切らせる。寝ぐせのついた黒髪をぐしゃぐしゃと乱暴に掻き、大きな欠伸を一つ。
「おはよう、ねぼすけさん」
私の言葉に、不機嫌そうな顔をして伸びをする。彼が神であっていいはずがない。
「あれ、リンは?」
「昨日一緒に寝るとか言ってアキが連れてってたじゃん」
「…そうだっけ」
また一つ欠伸をして、ふらりと寝室に逆戻り。あ、また世界が閉じる…なんてことが頭をよぎって、馬鹿らしくてすぐやめた。彼の後姿を見送って、用意していたマグカップにココアを注ぐ。