オーガを殲滅した俺は大勢の冒険者たちに歓声で迎えられる中、防衛ラインの内側へと足を踏み入れた。
口々に称賛の言葉が飛び交い、一様に俺の見た目に驚く。
「こいつは驚いた、まだ子どもじゃねえか」
「遠目にも若いとは思ったが、成人前だとは思わなかったぜ」
この世界では十五歳で成人なので、数日前に十六歳になったおれは成人扱いとなる。
日本でも年よりも下に見られることが多かったからこの反応は予想していた。どうせ小柄で幼い顔つきをしているよ、俺は。
驚きと称賛の声を適当に聞き流し、求められる握手に応じながらユリアーナとロッテの下へと向かった。
「凄かったです!」
目を輝かせたロッテが駆け寄る。
「ロッテもよく頑張ったぞ」
「えへへへー」
嬉しそうに頬を緩ませるロッテに冒険者の一人が声をかけた。
「ロッテちゃん、ちょっと手伝ってくれ」
見ると怪我人の手当てをしている。
「知り合いなんです。手伝ってきていいですか?」
「行っておいで」
走り去るロッテと入れ替わるように近付いてきたユリアーナが笑みを浮かべる。
「お疲れ様、見事な手際だったわね」
「そっちこそ活躍だったようじゃないか」
改めて周囲に視線を巡らせると、冒険者たちが俺とユリアーナに注目しているのが分かる。
「お陰で目立っちゃったわ」
そう言って肩をすくめるユリアーナに、オーガの頭部から取り出した小粒の真珠ほどの黒い石を手渡す。
「これで間違いないか?」
「ありがとう、これよ!」
弾んだ声が返ってきた。
神聖石を大切そうに握りしめるのを見ていると、それに気付いたユリアーナが聞く。
口々に称賛の言葉が飛び交い、一様に俺の見た目に驚く。
「こいつは驚いた、まだ子どもじゃねえか」
「遠目にも若いとは思ったが、成人前だとは思わなかったぜ」
この世界では十五歳で成人なので、数日前に十六歳になったおれは成人扱いとなる。
日本でも年よりも下に見られることが多かったからこの反応は予想していた。どうせ小柄で幼い顔つきをしているよ、俺は。
驚きと称賛の声を適当に聞き流し、求められる握手に応じながらユリアーナとロッテの下へと向かった。
「凄かったです!」
目を輝かせたロッテが駆け寄る。
「ロッテもよく頑張ったぞ」
「えへへへー」
嬉しそうに頬を緩ませるロッテに冒険者の一人が声をかけた。
「ロッテちゃん、ちょっと手伝ってくれ」
見ると怪我人の手当てをしている。
「知り合いなんです。手伝ってきていいですか?」
「行っておいで」
走り去るロッテと入れ替わるように近付いてきたユリアーナが笑みを浮かべる。
「お疲れ様、見事な手際だったわね」
「そっちこそ活躍だったようじゃないか」
改めて周囲に視線を巡らせると、冒険者たちが俺とユリアーナに注目しているのが分かる。
「お陰で目立っちゃったわ」
そう言って肩をすくめるユリアーナに、オーガの頭部から取り出した小粒の真珠ほどの黒い石を手渡す。
「これで間違いないか?」
「ありがとう、これよ!」
弾んだ声が返ってきた。
神聖石を大切そうに握りしめるのを見ていると、それに気付いたユリアーナが聞く。