「兄ちゃん、手伝いはいいから行ってきな」
年配の騎士に促されて、扉の側に立つ男の方へと歩を進めた。
魔術師ギルドの使者を名乗る男は握手をするなり本題を切り出した。
「代官様がカンナギ様との面会を承諾くださいました。時間は今夜、二十時から一時間とのことです」
「お骨折り頂き、ありがとうございます」
急がせておいて何だが、予想していたよりも随分と早く面会できる。正直なところに三日先になると思っていたが、こちらとしてはありがたい誤算だ。
「十九時過ぎに宿へ迎えの馬車を差し向けます」
「そこまでして頂かなくとも――」
「万が一遅れるようなことがあっては当ギルドとしても面目が立ちません」
男は最後まで言わせずにクギを刺した。
「承知いたしました。準備万端整えて宿で待たせて頂きます」
「それでは私はこれで失礼いたします」
男は深々とお辞儀をして去って行った。
年配の騎士に促されて、扉の側に立つ男の方へと歩を進めた。
魔術師ギルドの使者を名乗る男は握手をするなり本題を切り出した。
「代官様がカンナギ様との面会を承諾くださいました。時間は今夜、二十時から一時間とのことです」
「お骨折り頂き、ありがとうございます」
急がせておいて何だが、予想していたよりも随分と早く面会できる。正直なところに三日先になると思っていたが、こちらとしてはありがたい誤算だ。
「十九時過ぎに宿へ迎えの馬車を差し向けます」
「そこまでして頂かなくとも――」
「万が一遅れるようなことがあっては当ギルドとしても面目が立ちません」
男は最後まで言わせずにクギを刺した。
「承知いたしました。準備万端整えて宿で待たせて頂きます」
「それでは私はこれで失礼いたします」
男は深々とお辞儀をして去って行った。